☆あなたの受けたリンパ管静脈吻合手術 (LVA )は第何世代ですか?

au ホームページより

スマホで5G(第5世代移動システム)使っていますか? 3Gは2022年には順次終了していくようです。

僕のiPhone、まだ4Gで止まっています。いつごろ5G普及するんでしょうか・・・。

リンパ浮腫のLVAの歴史を見てみても、はじめのころから考えると手術機器や技術の進化とともに、徐々に世代交代しながら進歩してきていると思います。以下、世代別に分類してみました。

※注意  あくまでも私見です!※

第1世代  

 LVA黎明期

1970年頃 顕微鏡下でリンパ管と静脈を吻合する術式が考案され、名古屋大学血管外科の山田先生によって報告されています。手術用顕微鏡の進化がブレイクスルーになった。

手術用顕微鏡による進化

→しばらく LVA不遇の時期

第2世代  

 とにかくできる限り吻合期

2000年頃 東京大学形成外科の光嶋先生(現広島大学 形成外科・国際リンパ浮腫治療センター教授)によって、多くのLVA治療が行われ、世界にひろめられた。この頃はたくさん切って、たくさん吻合するというコンセプトで、例えば下肢であれば大伏在静脈に沿って何カ所も切開し、吻合できそうなものがあれば何カ所も吻合していくという感じです。スーパーマイクロサージャリーによる技術の進化がブレイクスルーになった。

技術による進化

第3世代  

 だいたいできそうなところを吻合期

2010年に浜松ホトニクス社から赤外観察カメラシステム pde-neoが発売されたことによって、リンパの流れをつかむことができるようになった。リンパ管がだいたいこの辺にあるとわかるようになったので、リンパ管がありそうなところを切って、そこにいい静脈、リンパ管があれば吻合し、そこにいい静脈、リンパ管がなければ次にリンパ管がありそうなところを切開してみるという感じです。赤外観察カメラシステムがブレイクスルーになった。

赤外観察カメラシステムによる進化

第4世代  

 よさそうなところを選んで吻合期

富士フイルムメディカル株式会社より71MHz超高周波超音波診断装置SonoSite Vevo MDが発売されたことにより、亀田総合病院リンパ浮腫センター センター長 林明辰先生により、超高周波超音波検査によってみつけた「いい状態のリンパ管」に、「ちょうどいい大きさの静脈」を吻合することの重要性が提唱された。超高周波超音波検査では、赤外観察カメラシステムで観察できないリンパ管も観察することができる、拡張したリンパ管を探すことができるなどの特長がある。つまり、切開してから探すのではなく、切開する前に超高周波超音波装置で探すということが可能になったのです! 超高周波超音波診断装置がブレイクスルーになった。

超高周波超音波診断装置による進化

大阪あべのリンパ浮腫クリニックでは、第4世代LVA治療をすすめてまいります!!

超高周波超音波により何が変わったか、何が進化したかについては、また次のブログで。

大阪あべのリンパ浮腫クリニック