☆リンパ浮腫の保存治療☆

リンパ浮腫の保存治療として複合的理学療法(complex decongestive physiotherapy ;CDP )があります。複合的理学療法は欧州において確立され、1995年より国際リンパ学会において標準治療として認められている伝統的な治療法です。

複合的理学療法とは、

①スキンケア

日常生活でも皮膚を清潔に保ち、保湿をする。

蜂窩織炎の原因となるキズがないかなど皮膚や爪の状態に注意する。

②用手的リンパドレナージ(manual lymphatic drainage;MLD)

文字通り手を用いてマッサージすることでリンパ液を誘導し排液する

③圧迫療法

弾性包帯や弾性着衣(スリーブ、ストッキング)により圧迫

④排液効果を高める圧迫下での運動療法

圧迫療法をしたうえで運動を行うことで筋肉の収縮・弛緩により、リンパ管を刺激する

①~④をそれぞれの症状に応じて実施し、リンパ浮腫の進行を防ぐ治療です。

当院は、リンパ浮腫治療の中でもリンパ管静脈吻合術(LVA)による日帰り手術治療に力を入れていますが、適切な保存療法と組み合わせることでより効果が期待できます。現在、当院では、②用手的リンパドレナージは行っていませんが、希望があれば専門の治療院を紹介させていただいています。

大阪あべのリンパ浮腫クリニック