☆リンパ浮腫って?

すべての病気には、何らかの原因があることでしょう。これまでの多くの研究者の積み重ねによって、その原因がわかっていることもあれば、全然わかっていないこともあります。

リンパ浮腫の分野でもまだまだわかっていないことも多くあります。

リンパ浮腫は、

❶特発性(原発性、一次性)リンパ浮腫

❷続発性(二次性)リンパ浮腫       

 にわけられます。

❶は、発症時期によってさらに分類されます。

❶の原因は、遺伝子異常を伴うものやリンパ管系の奇形が基礎にあるものなどがあると言われていますが、わかっていないことが多い分野です。 

❷は、もともとリンパ管系は正常の機能を持っていたが、なんらかの外的要因によってリンパ系に障害が生じリンパ浮腫を呈するようになったものです。

❷の原因は、日本では がんに対する手術後や放射線治療、抗がん剤治療後に発生するものがほとんどです。がん治療に伴ったリンパ浮腫では、むくみなどの症状が腕の付け根、脚の付け根から始まることが多く、症状が出る時期も人によってさまざまで、がんに対する治療をしてすぐに症状が出る人もいれば、10年、20年以上して症状がでてくる人もいます。

近年では、がんの早期発見やがん治療における手術治療、放射線治療、薬物治療など医療技術の進歩により、治療後の生存期間は長くなってきています。その一方、がんサバイバーとして生活していく中で “治療後の手足のむくみの悩み” をもつ方も増加するのではないかと考えています。

リンパ浮腫は早くから治療を始めるほうが有効な場合が多いので、ぜひ専門の医療機関を受診してください。